さばみのIgA腎症との35年ノート

IgA腎症とともに生きて35年。いよいよ扁摘ステロイドパルス治療がはじまりました。

ビバ!大学病院!!

私の腎臓を長持ちさせるためのベストコンディション・・大学病院。

24時間365日、ここにいて、数多のプロフェッショナルたちの知識と経験と研究とプライドと細やかさに守られて管理されていたら、私の腎臓は死ぬまでピンピンしているに違いないと確信します。笑

 

この大学病院は、心おきなく患者自身が清潔行為できるのです。

まず、いたるところにショードック(家庭でも使えます。大きさいろいろあります。ドラッグストア系に売っています。URL参照。)が置いてあり、ちょっと気になったらショードックを使って私たちもササってふける。手も、ペットボトルも、テーブルも、便座も。気になったら何でも自由にショードック。

すべての洗面台には豊富な紙ナプキン。よく水を吸い取る素材のものが、いつもいっぱいに入っています。洗面台で手を洗う度に、洗面台の周りや鏡についた水滴を紙ナプキンで拭き取れるからいつもきれいな洗面台で気持ちがいい。

部屋には、もちろんのショードック・紙ナプキン・手洗い石鹸・手にすりこみ用アルコール、すべてそろっています。このラインナップは、食堂も、浴室も、シャワー室も、洗髪室も、体重計測室にも、ほとんど完備されています。

ショードックスーパー | 感染対策製品 | 製品一覧 | メディカルケア | 白十字株式会社

 

ここですごいと思うのが、メイドさんの存在。そういうった日常生活品の補充やお掃除などはメイドさんがやってくれています。

この間、洗髪室のショードックがなくなりそうだなと思ったのですが、まだ数枚あるしお伝えしませんでした。次の日行くと、すでに新しいショードックが補充され補充日が書かれていました。

そう。すべての品物に日付と場所が書いてあり、メイドさんが仕事しながら徹底管理しているのです。だから、患者さんにとって「いつもある。ちゃんと使える。気持ちよく清潔を保てる。」んですね。

部屋の紙ナプキンは、どんな量でも、毎日午前中に補充して、満杯にしてくれています。なくなる心配なし。

 

私が大感動しているのは、浴室・シャワー室で使える「足ふきマット」です。古びたバスタオルでしょうか、白が中心ですがあ青や花柄もあります。それがA3くらいの大きさに折られしっかりと縫われ、吸水性抜群の足ふきマットになっています。誰かが縫って作っているのでしょうか?確実に手作りの品物です。

何が素晴らしいって・・・自分が使用する足ふきマットはいつも乾いた新しいものなのです。そう、枚数が豊富で、前の人が使った足ふきマットを使うことはないのです。いつもいつも清潔なかわいた足ふきマットが使えるのです。私はちょっと贅沢に2枚お借りしています。使い終わったバスマットは使用済みのカゴに入れるだけ。患者さんがそのバスマットで上がり際にちょっと床を拭いたりもできるので、全体的にシャワー室はきれいな気がします。(耳鼻咽喉科にはこのバスマットがなくて・・・シャワー室全体の清潔度がいまひとつでした。腎臓内科に比べると。)

こういうちょっとした心遣いって、入院生活に染み入ります。

 

大学病院って、当たり前だけどプロフェッショナル集団だなと思います。しかも、最先端のプロ集団。

塩分制限やらたんぱく制限やらがありながらカロリーも十分に摂取できて、そしておいしく食べられるメニューを考案する管理栄養士さん。私はとてもおいしくいただいています。家にも運んでほしいくらい。で、きっと、それを調理する調理師さん。見た目や口当たり、量の配分などなどいろんな工夫がたくさんあるのが見てわかります。ひとりひとりの違う食事を間違いなく配膳し、食べ終われば下膳して食洗してくれる人たち。たくさんのプロフェッショナルたちの手を経て、腎臓のためのおいしい食事を食べられる大学病院ならではの時間です。ありがたや。

私の担当医は研修医です。いろいろ質問すると、まずは自分の知っている範囲で答えてくれます。その後、先輩の先生に聞いて、自分で調べて、さらに詳しく教えてくれます。「僕も基本しか知らなかったので、よく理解できてよかったです。」とか言ってくれるのです。先生が真摯に私と病気に向き合ってくれているのを体感しますので、患者としても誠実に先生と病気に向き合おうと思いますね。

そう、私の先生に限らずなのです。先生側から、患者さん側に話をするときに、すぐ病気の話をする先生はほとんどいないのです。何人もの先生と入院患者さんの初対面に遭遇しましたが、ほんとどそうでした。まずちょっとした世間話とか先生から自己開示的な話をして患者さんの緊張をほぐしている、そんな感じでした。

朝8時にはすでに患者さんを回って診察して、遅いときは消灯21時間際にも来てくれたり、時代を先行く研究しながら丁寧に臨床して、人の生き死にに関わり続ける。頭が下がります。

看護師さんは、精神的な柱です。もちろんいつも動かれています。でも、聞けるんです。言えるんです。頼めるんです。入院当初は、ちょっとしたことをお願いするのは、忙しいのに申し訳ないなと思っていました。例えば、爪を切りたいけど病気に直結することじゃないし、ま、いっか。とお願いしませんでした。でも、3週間近く過ごすうちに、看護師さんが、病気のことだけではなく、私たちの入院生活全般をいつも気にかけてくれているという当たり前のことに気づいたのです。もちろんお薬の管理やバイタルチェックなど医療行為はしてくれます。プラス、ちょこっとした私の気になるところをサラッと聞いてくれるのです。すると、私も自然にサラッと答えます。これは嬉しかったです。かゆいところに手を届けてもらっている感触。そして、どんな細かいお願いでもにこやかに対応下さるので、本当に助かります。爪切りもお借りしました。消毒済のパッキングされた清潔なものでした。ありがとうございます。余談ですが、この大学病院の看護師さんは病棟外来問わず、本当に美しい人が多いのです。私の独断と偏見ではなく家族一致の見解です、はい。

 

21時に処方されたお薬を届けてくれる薬剤部の人たち。夜の採血でもその日のうちに結果が分かるような体制なんだなと知った臨床検査技師の人たち。夜間入口にいる警備の人たち、夜間も院内巡回しているそうです。24時間快適な空調。外来入院患者数千人を対応する事務の人たち。面会時間が終わって人がいなくなった院内をくまなく掃除する業者の人。医療器材を調整して届ける資材部みたいな人。私たちが夕飯を食べるころに入っている医療機器メンテナンスの人。治験するためのコーディネーター(私は、基本治験OKなので、説明聞いてすぐサインしてます。)。院内にあるお店の定員さん。こどもとレストランに入った時に事情を知り私のお冷の量を正確に測ってくれたウェイターさん。

 

見えるところも見えないところも素晴しい。

ビバ!大学病院!!

 

こんなに守られた空間から、傷がいえてきた腎臓ちゃんと一緒に、飛び立つ日が近づいてきました。