さばみのIgA腎症との35年ノート

IgA腎症とともに生きて35年。いよいよ扁摘ステロイドパルス治療がはじまりました。

長谷川豊の間違い再び

昨年9月長谷川豊という人のあるブログ記事にたくさんの人が傷つけられました。

私も深く傷ついたひとりでした。

そのブログ記事が出る少し前には相模原市津久井やまゆり園事件があり大きな衝撃を受けていました。

昨年、立て続けに起きたこの2つの出来事を、私は、いまだ乗り越えられていません。

 

長谷川豊のブログタイトルは「自業自得の人工透析患者なんて、全員実費負担にさせよ。無理だと泣くならそのまま殺せ!」です。

ブログはすでに削除されていますので読めません。

当時もブログビューを伸ばしたくないので、ブログ記事には行かずに魚拓を読みましたが、今はその魚拓も見ることができません。ブログフォームだったBLOGOSのお詫び記事になってしまいます。

ブログの内容は、「人工透析患者の内、医師から言われたことを守らず暴飲暴食など好き勝手生活してきて透析になった人は自分が悪い。自己責任だから社会保障費は使わせるな。透析医療費を全額自己負担にした方がいい。その方が社会保障費の無駄使いがなくなる。自己負担出来ないなら殺そうよ。」「もともと腎臓病の人は、自己責任ではないんだから社会保障費で透析をしたらいい。」というものです。

長谷川は、社会保障費と日本の医療制度について論じているつもりのようでした。

特に悪質なところは3つです。

一つ目は、全く変わることのない命の重さや人間の尊厳・価値に、あたかも優劣があるように誤導していることです。そして、人間の命や尊厳に優劣をつけることが社会保障費の削減という現実的な効果をもたらしさらに日本の未来のためになるかのように書いています。

二つ目は、人工透析患者間に分断を求めていること。いい透析患者=保険が使える。悪い透析患者=全額自己負担。のように非常に分かりやすい構図を使い、内部からの崩壊を煽ろうとしています。人間を良い悪いで分けることに何か深い意味でもあるかのようにも匂わせています。もちろん、人工透析患者間ですぐさま分断が起きるわけではありませんが、今回の件に限らず、こういうやり方には気をつけておかないと危険だと思いました。

三つ目は、いわゆる普通の人の「自分ばかりが割を食っている。他人が得をするのは許しがたい。」という感覚をうまくつかんでいること。長谷川の記事を読み、「なんで一生懸命に働いている自分が健康保険も納付して医療費も払っているのに、好きなように飲んで食ってたしてた奴らの医療費がタダなんだよ!」と同調する人がいるだろうなと思いました。案の定、お笑いコンビブラックマヨネーズの吉田という人がそうでしたね。

 

私は、生まれてはじめて、他者から殺せ!と言われる感覚を味わいました。

もともとの腎臓病患者ですが、先生に言われた通りなんて生活してませんから。いつかは透析にならざるを得ないでしょうが、その時には「自己責任だ!」と言われて、透析費用を全額自己負担なんてできませんからね、殺されるんでしょうかね。

神様にでもなったつもりなのでしょうか。

人の命や生を選別できるとでも?思い上がりもいいところです。

劣っている(と思う)人を排除していけば、次に劣っている(と思われる)人が排除され、その次に劣っている(と思われる)人が排除され、いつかその排除の順番が自分に回ってくるだけ。

選別と排除の理ですすむなら、その円環の中にすべての人がいてすべての人が排除されつくすのを待つだけ。

受容と承認の理ですすむなら、全ての人が生き続けられるのに。

 

当時の関連Twitter記事を保存しておきました。いくつか紹介します。

 

 

www.ikedahayato.com

 

 

fujipon.hatenablog.com

 

 

 

現在は全腎協のHPからこの文書は読めませんが、こういう事実があったことだけ。

 

長谷川某が日本維新の会比例代表衆議院議員選挙に出ているようなので悔しくて今回の記事を書きました。