さばみのIgA腎症との35年ノート

IgA腎症とともに生きて35年。いよいよ扁摘ステロイドパルス治療がはじまりました。

IgA腎症とステロイドパルス治療と医療費の支払い

IgA腎症は、包括医療費支払い制度(DPC)に 該当しています。

包括医療費支払い制度(DPC)は、入院中の医療費を、定額部分 と 出来高部分 との2種類に分けて計算します。

IgA腎症で入院すれば、「普通、するでしょう。」という医療費は定額部分。

手術とかリハビリとか、ちょっと特別感がある治療が出来高部分。

簡単に言うとそんな分け方です。

 

私が8月にステロイドパルスで入院したときの診療明細書を見てみます。

ちょっと特別感がある治療 出来高部分は・・・。

・栄養食事指導料

咽頭拭い液採取(ステロイドパルス中にのどの痛みがあり溶連菌がないことを確認した検査)

胃カメラ検査(ステロイド服用中に胃潰瘍になりやすいからと検査したもの)

・退院時処方のいくつかの薬

・療養環境加算(病室が広いなどの加算)

・患者サポート体制充実加算(相談員などがいる相談担当窓口があることの加算)

・退院支援加算

ステロイドパルス点滴のメチルプレドニゾロンが、この特別感がある「出来高部分」に該当していないのです。これは意外です。IgA腎症治療のステロイドパルスは普通ということなんでしょう。標準的治療ですし。

 

「IgA腎症で入院したら普通するでしょう」的な定額部分の医療費は・・・。

・血液検査

・尿検査

・眼底検査(ステロイド治療すると緑内障になりやすいので検査したもの)

・心電図検査

・胸部レントゲン

・入院中に処方された薬

などなどなどなど。

IgA腎症であっても、ステロイド治療しなければ不要だったのでは?という検査も含まれています。検査によっては、どんな病気でどんな事情で検査しても、定額部分に含まれるということなのでしょうね。

 

定額部分の医療費は、1日いくら×入院日数 で計算されます。

そこに、出来高部分の医療費が足されて、総医療費が計算されます。

 

ステロイドパルス治療で19日入院した私の医療費を大雑把に計算してみると。

定額部分の医療費は、約60,000円。

出来高部分の医療費は、約35,000円。

食事費用が、約15,000円。

合計約110,000円。

というところです。

 

そして、IgA腎症は指定難病で医療費助成が受けられますので、医療費支払い自己負担の上限額が所得により決まっていますので、その上限額までの支払いとなります。

私は20,000円が自己負担額の上限額です。

ですので、医療費自己負担は95,000円でしたが、私が実際に支払ったのは自己負担額20,000円+食事費用のみでした。

 

本当に本当にありがたい制度です。難病医療費助成。 

IgA腎症の人で申請がまだの方は、ぜひ、先生にご相談ください。医師が、指定難病に該当する確定診断がされていて症状も該当するという診断書を作成してはじめて申請可能となります。

申請手続きでお困りの方は、都道府県や市町村の障害または健康関係担当部署にお問合せください。

 

IgA腎症で軽症の方、無症状の方。

これから、腎生検なども含めて、必ずと言っていいほどの確率で入院すると思います。

入院時の医療費は、指定難病の医療費助成が使えれば、そんなに高額にならないことのが多いと思います。

ここで、民間の医療保険に加入するかどうか悩みどころです。

私は、高い保険料を毎月支払って入院に備える必要まではないな。だったら、毎月の保険料分を自由に使えた方がいいなと考えていたので、民間医療保険には入りませんでした。

所得税控除とかもあるのでそんなに単純じゃないかもしれませんが、軽症で確定診断もされてなくて薬も飲んでない内にいろいろ調べて考えとくのが得策だと思います。

経過が長くゆるやかなIgA腎症だからこそ、情報を仕入れたり勉強したり考えることができます。

治療が始まると、あっと言う間に出来なくなることも出てくるので、今のうちに。